発達障害を抱えている人になじみのふかい知能検査ことWAISーⅣ。
発達障害の特性と一緒に暮らしていくにあたって、自分のできないことを明確にした方がいいだろうと思い、受けてきました。
結果は、自分のほぼ思っていた通り。
これまで「できないなー」と思っていたことが言語化できたものの、仕事と直結することもあるので、今後の身の振り方についての悩みがでてきたという感想です。
とりあえず、ひとつ人生を前に進められた気はします。
WAIS-ⅣはWAIS-Ⅲを改訂し、2018年から実施されています。そのためWAIS-Ⅲと異なる点があります。
WAIS-Ⅲを受けた人とやりとりして、「あれっ、貰ってる結果が違うな」と思うことがありました。
検査結果を見るうえで把握しといた方がいいWAISーⅢとの違いをまとめておきます。
・言語性IQ、動作性IQの廃止
・知覚統合→ 知覚推理へ名称変更
・検査内容の変更
結果は、知覚推理が大幅に凹み。凸凹差 39
検査結果は、以下のとおりです。

IQ=101
言語理解=117、知覚推理=78、ワーキングメモリー=97、処理速度=111
各項目の見方
得 点 | 分 類 |
---|---|
130以上 | 非常に高い |
120 ~ 129 | 高 い |
110 ~ 119 | 平均の上 |
90 ~ 109 | 平 均 |
80 ~ 89 | 平均の下 |
70 ~ 79 | 低い(境界域) |
69 以下 | 非常に低い |
・言語理解
→ どれだけ言葉を知っているか、理解できるか、適切に使えるか。言葉で推論できるか。
・知覚推理
→ どれだけ目でみた情報を理解できるか、まとめ上げられるか、分解できるか。目で見た情報から法則性を見いだせるか。
・ワーキングメモリー
→取り入れた情報をどれだけの期間保持できるか。
・処理速度
→ 機械的な単純作業をどのくらい速くできるか。
トータルでは普通の人とほぼ同じ。
項目を個別にみていくと知覚推理が低くて、知的障害との境界域。
心理士さんの見解では、目で見た情報の分類、理解、空間把握に難ありとのことです。
これは体感としてずっとあったのですっと理解できました。
ひとつ検査で気になったのがワーキングメモリー。
ADHDあるあるなのですが。僕自身、すぐにもの忘れしてしまうので、ワーキングメモリーは凹と思っていました。
疑問に思ったので心理士さんに聞いたところ、「検査に意欲的だったからじゃないですか」と言われて、納得しました。
僕はWAISのテストをポジティブな理由で受けていました。興味あるものには集中力を発揮するのがADHDなので、その特性があらわれてワーキングメモリーがかさ上げされたのだと思います。
知覚推理凹が生活でも仕事でもこまりのタネ
この知覚凹の能力、生活面でも仕事面でもだいぶ足を引っ張っています。
ものがどうやってその空間に収まるのかイメージできないんですよね。頭の中に絵が浮かばない。図形問題も昔からまったく解けません。
日常では、レジ袋や段ボールにうまく物を詰めるとか、服をたたんだり布団カバーをキレイにつけたりとか、とても苦手です。
あとは、視る力が弱く、人の表情をとらえるのが苦手なので、コミュニケーションで失敗することがります。
その人の性格、声のトーンや会話の間、会話の雰囲気から総合的にその人の意図を読み解いてカバーはしていますが、表情の読み取りがうまくいかないと、読み違えることってでてきやすいです。
とくに性格が分かっていない初対面の人だと、話す時に集中する必要があります。
そして、この知覚凹の能力、仕事ではかなり足を引っ張るということ。
僕が働いている製造業(部品メーカー)では三次元的にものを把握することって必須能力です。
例えば、商談だとこの大きさの歯車にかみ合う歯車を開発して欲しいというようなことを言われます。
その場合、顧客から情報をとってきて、社内で検討して、そのまとまった内容を顧客に提案する必要があります。
ここで重要になってくるのが、歯車の位置関係やまわりの情報。
どの箇所にどう組み付けてどういう条件で何の機能を持たせたいのか、顧客から聞き取って、社内で検討してもらう必要はあります。
部品の使われ方の中でも、どの場所にどう組付けたいかという情報は検討のスタートになる情報です。
商談の中で絵を描きながら自分と顧客のイメージをすりあわせる必要がありますが、これができない。
顧客から説明を受けても頭に三次元の絵が思い浮かばないので、イメージ図を描けず、漠然とした打ち合わせになってしまうのです。
結果、社内に情報を共有する際に「これじゃわからねーぞ」と怒られる、顧客対応も遅くなる。
これが結構な頻度であります。
新卒から10年、転職もしつつ製造業で働き続けてきましたが、頭で絵が描けないのをどうしようと常々悩んできました。
絵の練習もしましたが、どうしても頭に絵が思い浮かびません。
自分にとって製造業の顧客対応は向いていない道だったのだろうなと思っているところです。
*もしかするとアファンタジアかもしれません

まとめ
昔から「できないな」と思っていたことが言語化できたのはよかったです。
苦手な場面に遭遇した時に、乗り越えるか、工夫するか、避けるかの選択肢をとりやすくなります。
ただ、仕事をどうようかなと悩みます。
ADHDの不注意や疲れやすい特性も製造業とマッチしないので、別の道を探していくしかないですね。
とりあえず生活の方で無意識にやっていた知覚推理凹ライフハックがあるのでそれをまとめながら、これからの人生のヒント集めをしようかなと思います。

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