ノロウイルスは、本当にやばい
ノロウイルスは本当にやばい。
上下の垂れ流しが永遠に続く。
そのキツさは地獄と言ってもいいレベルだ。
そんな地獄をこの冬味わった。
あまりにもきつかったので、発症から治るまでの24時間を記録に残しておこうと思う。
*各人で症状も違うと思いますので、あくまで個人の体験談として見てください。
ちなみに、ノロウイルスは元々、ノーウォークウイルスと呼んでいたそうで。
「歩けない程、ツラいからノーウォーク」ではなく、ノロウイルスが発見されたオハイオ州ノーウォークにちなんでいる。
その後、ノーウォークをラテン語読みに変えて、ノロウイルスと呼ぶようになったらしい。
11:00 きざし
ちょっとした胃腸の違和感、それがノロウイルスの始まりだった。
めっちゃ気持ち悪いとか、何も食べられないわけではなく、ちょっとお腹が重いかなという程度の違和感。
注意しなければ気にならないレベルなので、普通はスルーしてしまう。
もちろん、僕もスルーした。
そして、普通に昼飯を食べてしまったのである。
ちなみに、この日はお腹が空いていたので、松屋のカルビ焼肉W(ダブル)定食をペロリと食べた。
めっちゃおいしかったし、お腹いっぱいになった。
15:00 予感
違和感から数時間後、あきらかにムカムカするようになる。
食べすぎなのか、体調が悪いのか判断つかないがムカムカする。
なんとなく風邪ひいたかなくらいの症状で、胃腸に違和感がある。
「カルビを食べるのは悪手だったな・・・」
正直、食べすぎたことを後悔しはじめていた。
17:00 ビッグウェーブ
「気持ち悪い、キモチワルイ、きもちわるい・・・」
はい、きました。
ビッグウェーブの襲来。
ずっと気持ち悪かったけど、もうダメ。
一度、トイレにかけこむと、もうダメ。
しばらくトイレの番人です。
昼飯に食べたカルビがノドにつっかえて、キツイ。
吐きすぎて筋肉も痛い。
この時にノロにかかったことをはじめて自覚した。
調子が悪いのに肉を食べた自分を恨んだ。後悔MAX。
17:30 ビッグウェーブ×2
上から戻し続けていると、お腹の痛みもやってくる。
自動ドアに腸を挟まれているような痛みだ。
もちろん、吐き気はおさまらない。
お腹の痛みと吐き気のコンボ攻撃は例えようもないくらいキツい。
ここからは、垂れ流しのボーナスタイムであり、確変状態である。
便器に座っては出し、立って便座を上げて、床に這いつくばりながらも出す。
歩くことすらできない。
流石にツラすぎる。
「もう、勘弁してください・・・」
気付くと、人生ではじめて神に祈っていた。
受験の時も車にはねられた時も神に祈らなかったけど、人生ではじめて神に祈ってしまった。
それほど精神的に追い詰められていた。
トイレットペーパーが切れてしまいそうだったので、「紙がなくなりませんように・・・」とも祈ってしまった。神だけに。
19:00 台風の目
出すものを出し切って、息も絶え絶えでいると、少し症状がやわらぐ時間がくる。
これを、ノロの台風の目と呼ぶことにした。
台風の目に入ったので、トイレットペーパーを探すことにした。
探しているとすぐに見つかったのだけど、なぜかクローゼットの中にあった。
何はともあれ、ひと安心である。
そして、死闘により汗まみれになった身体をシャワーで流すことにした。
50℃のシャワーを浴びて、スッキリしていると、奴が、、、奴が、、、帰ってきてしまった。
そう、腹痛である。
リラックスしたせいか、あいさつもなしに、おしりから出ようとする。
急いで風呂からあがろうとしたけど、無意味。
間に合わない。
ヤバい。
と思った瞬間に出てしまった。
漏らしてしまった。
この時のショックはかなり大きい。
何度か漏らしたことのある経験から言わせていただくと、漏らすまでには何ステップか存在する。
基本は下記の6ステップで、場合によって③がなくなって5ステップである。
①お腹痛い → ②ヤバいかも → ③ヤバい → ④ヤバい、ヤバい → ⑤もう無理 → ⑥出ちゃった
ここで、重要なのが①~④で闘った末に、⑤で心の準備ができて漏らすということだ。
闘い抜いた末に、あきらめが訪れて、漏らしてしまう。
漏らす前段階として、心の準備は整っているのである。
ここまで頑張ったんだから漏らすのも仕方ないよねという気分で漏らす。
なので、普段の漏らしの場合、ショックはあまり大きくはない。
でも、ノロの場合は違う。
下記の2ステップだ。
①お腹痛い → ②ヤバい、出ちゃった
完全に奇襲攻撃だ。
闘うことすらできずに無残な結果が訪れる。
これは1年後に予定されていた大学入試が1日後に変更されるようなものだ。
1年間スケジュールを組んで、頑張った結果、落ちるなら納得できる。
でも、さあ1年頑張るぞと意気込んでいたものが1日後に変更になったらどうだろうか。
準備が足りないので落ちるし、なんとも言えない気分にもなるし、ベストをつくせないのでショックも大きい。
ノロによる漏らしも全く同じで、ベストをつくせない状態での失敗なので、ショックが大きい。
そもそも、準備することで漏らしの恥ずかしさから目をそむけていたのに、準備できなければ恥ずかしさを正面から見るしかなくなる。
ベストを尽くせずに失敗した感覚と恥ずかしさがかけ合わさって、とてつもなく心のダメージが大きくなる。
ただクソを漏らしただけではなく、人間の尊厳まで漏らしてしまったかのような感覚に襲われた。
完全敗北だ。
20:00 39.4℃の高熱
人間の尊厳を漏らした次に待ち受けているのは、高熱である。
嘔吐と排泄のリピート地獄は、少し収まり、横になれるようになる。
ただ、身体の節々が痛んで、熱がどんどん上がっていく。
しかも、痛さとキツさで寝ることが出来ない。
意識も朦朧としてきて、昔よく聞いていた音楽が頭で無限リピートする。
頭の中で流れていたのは、なぜかオレンジレンジの上海ハニーだった。
15年ぶりに思い出したわ。
ちなみに、ポカリは飲んでも飲んでもすぐに身体から出ていく。
胃腸と肛門のこちらの都合をわきまえない身勝手さには怒りを覚えて「出さずに、吸収しろよ」と1000回ほど叫んでしまった。
5:00 回復のきざし
トイレ、ポカリ、上海ハニーを繰り返しているうちにかなりの時間が経った。
小鳥の鳴き声が聞こえてきたので、ふと外を見ると空の暗さが和らいでいた。
この時から、段々と痛みが我慢できるレベルまで下がりはじめて、ようやく眠ることができた。
10:00 回復
窓から差し込む光にまぶしさを感じて目が覚めた。
嘔吐のしすぎで腹筋が筋肉痛にはなっていたけど、あの不快感がなおっている。
「おおっ、やったっっー!!!」
「なおったー!!」
爽快すぎるっ・・・
あの地獄が去ったかと思うと、嬉しくて仕方がない。
そして、同時にお腹が空いていることにも気づく。
さんざん戻して、1日食べていないと腹が減る。
自然の摂理だから仕方ない。
せっかく治ったなら、ちょっと豪華な食事で腹を満たそう。
快気祝いだ。
そう思い、松屋に向かった。
11:00 松屋
松屋で食べるのはもちろん決まっている。
昨日、戻してしまったカルビ焼肉W定食だ。
たくさんの肉とご飯をかっこむと、セロトニンが分泌されて幸せが身体中をかけめぐる。
でも、食べ終わったところで気づいた。
なんだか、ムカムカするのである。
胃腸は回復しきっていないらしく、なんだか胃もたれになったようだ。
歩くのもツラい状況になってしまった。
たぶん、うどんやおかゆが良かったんだと思う。
病み上がりは調子に乗らずに消化にいいものを食べるべきだ。
せっかく、ノロが治っても、ノーウォークという状況になってしまった。
反省しかない。
おわりに
ノロウイルスは、一気に症状が出て、一気に苦しみ、一気に治る病気である。
キツイのはワクチンもなく耐えるしかないということ。
感染力も半端なく、アルコール消毒も効かない。
たぶん、体力のない年配の方がかかったらヤバいんじゃないかなと思う。
最後に、ノロにかかった時に役立ったものを書いておきます。
かかってしまった場合、時間さえ経てば治りますので、それまで泣きながら耐えましょう。
・オシリア
とにかくおしりが痛いので、あると痛みがやわらぐ。
ボラギノールでも可。
・綿棒
オシリアをおしりに塗る時に使用した。
ケツは汚くて触りたくなかったので便利だった。
・イオンウォーター
脱水症状起こさないために必要な飲み物。戻してしまうけど。
・トイレットペーパー(ダブル)
4ロールあると神に祈らなくて済む。
