「大人の発達障害かもしれない?」
「発達障害と診断された……」
困るのが、発達障害の特性への理解と向き合い方です。インターネットやYOUTUBEで情報を調べてることが多いですが、いまひとつ情報量が足りません。
おすすめなのが、大人の発達障害について書かれた本です。網羅的に書かれていて、信頼性もあって、理解しやすいです。
この記事では、大人の発達障害のおすすめの本を22冊紹介します。
大人の発達障害とは?

大人の発達障害とは、大学生や社会に出たり、家庭を持ったりしてから発覚する発達障害のことです
発達障害は、生まれつき脳機能に弱い部分がある障害です。
脳機能の働きによって生じる特性によって、主にADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)、LD(学習障害)に分類されます。
ちなみに、発達障害についての国の公式見解はこちらです。
人によって特性は異なるので、一概にはまとめられませんが、当事者によくみられる特性は以下の通りです。
・ADHD:落ち着きがなく、細かいミスが多い。待てない。感情的になりやすい。思いつくとすぐに行動したくなる。
・ASD:相手の立場に立って物事を考えることが難しい。コミュニケーションで、一方的に話をしてしまう。ルールや物事に強いこだわりがある。強い不安感を抱きやすい。
・LD:暗算や筆算が難しい算数障害。文字を書くことが難しい書字障害。読むことが難しい識字障害など。
発達障害の当事者はADHD・ASD・LDの要素が重なり合うことが多いです。困りごとも環境によって大きく変わります。
本を読んだり、当事者と交流したりして、自分と向き合っていくのが重要と個人的には思います。
「発達障害かも?」と思ったときにおすすめの本
生活や仕事でつまづいたとき、もしくはメンタルが悪くなったとき、あまりにも自分が周りと違うと、「発達障害かも?」と疑ってしまいます。そんな時、必要なのが発達障害の基本的な情報です。
ということで、発達障害の基本を理解するために参考になる本を紹介します。
発達障害
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害のことを知らない人、身内に発達障害の方がいる人 |
おすすめの対象 | ADHD・ASD・LD(とくにADHDの方におすすめ) |
著者 | 岩波 明 |
著者略歴 | 日本で初めて成人のADHD外来を立ち上げた、ADHDの専門家 |
『発達障害』では、ASDとADHDにどんな特性があるのか、どのような診断基準で診断がつくのか、わかりやすく書かれています。
「自分は発達障害じゃないか?」、「家族が発達障害じゃないか?」と疑ったときに読むのにおすすめな本です。
私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害のことを知らない人、身内に発達障害の方がいる人 |
おすすめの対象 | ADHD・ASD・LD |
著者 | 姫野 柱 |
著者略歴 | ADHDとLDを抱えた当事者ライター |
「私たちは生きづらさを抱えている」は、2部構成になっています。
1部が発達障害当事者19人のインタビュー、2部が著者の姫野柱さんが発達障害と診断されたときの体験談です。
第1部のインタビューでは、当事者がどのような部分に困りごとを抱いて生きてきたのか、書かれています。
僕の場合、「発達障害かも?」と思ったとき、会社や家庭での困りごとで思い当たる節はあるものの、昔のことって結構忘れていました。
学校でも就職した最初の方でも特性による困りごとはたくさんあったのですが、過ぎたことだったせいか、記憶から抹消されてたんですよね。
この本を読んで、インタビュアーの経験を通じて、昔を思い出し、「やっぱり自分は発達障害の可能性が高い」と半分確信を持ち、メンタルクリニックに行くことを決めました。個人的に思い入れの強い本です。
うつと発達障害
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害かもと疑っている方、メンタルダウンしそうな方 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD |
著者 | 岩波 明 |
著者略歴 | 日本で初めて成人のADHD外来を立ち上げた、ADHDの専門家 |
発達障害を抱えていると、社会でうまく適応できずメンタルダウンしやすくなります。
発達障害に気づかない大人たち
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害かもと疑っている方 |
おすすめの対象 | ADHD・ASD・LD |
著者 | 岩波 仁彦 |
著者略歴 | 発達障害を持つ精神科医、著書多数 |
発達障害をもつ精神科医の書いた本です。当事者かつ専門家が書いているだけあって、発達障害の説明が非常にわかりやすいです。
職場や家族の発達障害を抱えた方への配慮方法なども載っていますが、気持ちが入りすぎてる部分もあります。
注意が必要ですが、網羅的でわかりやすい本です。最初の1冊におすすめです。
発達障害と一緒に大人になった私たち
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害かもと疑っている方、身内が発達障害かもしれない人 |
おすすめの対象 | ADHD・ASD・LD(女性向け) |
著者 | モンズー・スー |
著者略歴 | ADHD当事者、漫画家 |
子どもの発達障害の診断をきっかけに、自分のADHDも判明したモンズー・スーさんの著作。漫画なので非常にわかりやすいです。
複数人の当事者の「大人の発達障害」と判明するまでのエピソードが描かれています。著者がADHD当事者ということもあり、共感できるエピソードばかりです。
家事や育児、パートナーとの付き合い方など女性目線での困りごとが多く取り上げられています。そのため、「家事や育児がうまくいかない」、「人間関係がうまくいかない」と悩んでいる女性の方(特に既婚者)におすすめです。
大人の発達障害の理解におすすめの本
発達障害と診断されたとき、自分の特性を理解するときに参考になった本です。
どんな特性があって、どんなことに苦しみやすいのかを把握するのに参考になりました。
大人のADHDーもっとも身近な発達障害ー
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | ADHDかもと疑っている方、ADHDと診断されたばかりの方 |
おすすめの対象 | ADHD、ADHDを併発したASD・ADHD |
著者 | 岩波 明 |
著者略歴 | 日本で初めて成人のADHD外来を立ち上げた、ADHDの専門家 |
「大人のADHDーもっとも身近な発達障害ー」は、発達障害の中でもADHDをメインに取り扱った本です。ADHDの診療事例、他の精神疾患との関連、治療法などが書かれています。
ちなみに、僕がADHDと診断されたときに最初に読んだ本です。
僕の場合、地方に住んでいることもあり、メンタルクリニックの主治医が聞かないと教えてくれないことが多かったので、この本で基礎的な知識を得た上で、質問しながら治療を進めました。
自閉症スペクトラムー10人に1人が抱える「生きづらさの正体」
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者、身内、子どもに発達障害がいる人 |
おすすめの対象 | ASD、ASDを伴うADHD |
著者 | 本田 秀夫 |
著者略歴 | 発達障害、ASDの専門家 |
ASDについて、分かりやすく解説された本です。
社会生活を送っているASDの人たちの姿、特性が丁寧に書かれています。ASDについての基本的な知識を深めることができます。
ASDのことを知りたい方におすすめの1冊です。
発達障害 生きづらさを抱える少数派の種族たち
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者、身内、子どもに発達障害がいる人 |
おすすめの対象 | ASD、ASDを伴うADHD |
著者 | 本田 秀夫 |
著者略歴 | 発達障害、ASDの専門家 |
「発達障害 生きづらさを抱える少数派の種族たち」ではADHDとASDが重複している人の事例について、詳しく解説されています。
僕自身、ADHDしか診断は降りていませんが、時間に対してのこだわり傾向があったり、予定の変更に対して強いストレスを感じたりするなど、ASDの傾向はわずかながらも持っていると自覚しています。
この本を読んで「発達障害って、色々と重複するんだな」とあらためて思いました。
ADHDとASDが重複する方にはおすすめの1冊です。
図解 よくわかる大人のADHD
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | ADHD当事者 |
おすすめの対象 | ADHD、ADHDを伴うASD |
著者 | 榊原 洋一 高山 恵子 |
著者略歴 | 榊原 洋一:発達障害児の専門家
高山 恵子:ADHD支援団体代表、著書多数 |
大人のADHDについて、困りごと、基礎知識、治療方法がまとめられています。当事者インタビューも載っていて、ADHDに関する基本的な知識が網羅された1冊です。
ADHDの知識の網羅性が高い分、内容が薄い部分もあります。例えば、ADHDの困りごとの解決法。「人に助けてもらう」など一般論になっている部分が大半です。
とはいえ、網羅性は高いので、最初にADHDの特性について知るにはおすすめです。
男性も参考になる!!女性の発達障害向けの本
女性向けの発達障害の本には、人間関係・家事・育児などの生活でのつまづきやすいポイントや対処法が書かれています。
これからの時代、男性も家事や育児は必要になるので、発達障害の当事者はつまづくことが多いと思います。(僕も家庭と育児でつまづきました)
https://kanmasukamasu.com/adhdawareness
「真面目に生きてきたけど、どうすればいいのか?」、「なんとか擬態しているけど疲れてどうしようもない」と悩む方には女性の発達障害向けの本もおすすめです。
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の女性が上手に生きるための本
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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おすすめしたい人 | 女性の発達障害当事者、人間関係、家庭で悩んでいる男性の発達障害当事者 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD、 |
著者 | 沢口 千寛 |
著者略歴 | ADHD当事者、女性の発達障害コミュニティ運営者 |
ひとり暮らしで困っている方、家庭・育児・友人関係に困っている方におすすめの本です。ライフハックの要素が多めの本
具体的なグッズや考え方が書いてあって、「生活をよくしたい」、「わかってるけどうまく生活できない」という方におすすめの本です。
最新図解 女性の発達障害サポートブック
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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おすすめしたい人 | 女性の発達障害当事者、人間関係、家庭で悩んでいる男性の発達障害当事者 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD、LD、DCD |
著者 | 本田 秀夫 植田みおり |
著者略歴 | 本田 秀夫:発達障害の専門家
植田 みおり:発達障害支援団体所属 臨床心理士
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女性の発達障害当事者向けの本。
日本社会では女性は、「理想の女性像」を押しつけられがちです。身だしなみや生活、人間関係でも「しっかりすること」を強く求められます。そういった生きづらさを抱えた方々へ向けて、考え方や問題への対処方法が書かれている本です。
この本、無理やり環境に適応して、「いい子」「真面目な人」で過ごしてきた男性の発達障害者にもおすすめした本です。
生活、人間関係、仕事での事務処理の困りごとと対策が具体的でわかりやすいので、参考になります。
発達障害の特性と向き合うために参考になった本
発達障害を抱えながら生活や仕事を送るときに、参考になった本の紹介です。いわゆるライフハック本。もっと早くに出会いたかったと思う本ばかりです。
発達障害にかかわる人が知っておきたいーサービスの基本と利用の仕方ー
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者、発達障害の子どもがいる方 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD、LD |
著者 | 浜内 彩乃 |
著者略歴 | 臨床心理士、公認心理士 |
1冊、書籍で手元に置いておいておきたい本です。
子ども編と大人編に分かれていてて、行政のサービスが優しく解説されています。
例えば、大人の場合、障害手帳をもつメリット、失業保険の給付期間、傷病手当、就労移行支援のことなど。
発達障害の用語集が巻末に載っているのも嬉しいです。発達障害って、専門用語が多くて分かりにくいところがありますからね。
「判断するのが怖い」あなたへ
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者で仕事の進め方に悩んでいる人(特に事務職の方) |
おすすめの対象 | ASD、ADHD |
著者 | 佐藤 恵美 |
著者略歴 | 精神科医、うつやADHDなどの本を多数発行 |
仕事の進め方や報連相の仕方に悩んでいる人に、めちゃくちゃおすすめしたい本です。
発達障害が分かってから読みましたが、社会人になりたての頃に出会いたかったと思います。
上司からの指示が曖昧なときにどう動けばいいか、どの精度で仕事をこなせばいいか、そのときの心境を丁寧に分析しながら、こういうやり方があると教えてくれる本です。
個人的に心を掴まれたのは、報告する人は「結論ファースト」ではなく「テーマを先に言え」というアドバイス。
報告がしにくいということを相談すると、「結論ファースト」とビジネス書の言葉を借りてきてアドバイスする人は多いのですが、実際に働いていると、結論だけ言っちゃうと相手が身構えてしまって、伝わらないことが多い。
できる人は、結論を先に言っても、論を展開していくうちに挽回できるのでしょうが、「自分のようなポンコツは、何について話すかを最初に言った方がスムーズなんだよな」と納得しました。
発達障害のあなたが職場で長く働く方法
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者で転職が多い方 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD |
著者 | 木津谷 岳 |
著者略歴 | 「発達障害専門」のキャリアカウンセラー |
発達障害を抱えている人は、転職回数が多い。
自分の特性と合わなかったり、労働条件の厳しい職場に当たったり、飽きてしまったりと理由は様々ですが、片手でおさまらないほど転職している人もいます。
この本では、仕事の見つけ方、進め方のコツなどが丁寧に書かれています。また、職場に定着した人のインタビューもあるのでイメージしやすいです。
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者で勉強がうまくできない人 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD |
著者 | 安田 祐輔 |
著者略歴 | 発達障害当事者、経営者 |
進学塾を経営している発達障害の当事者が書いた本です。勉強できないことで困っている人に向けたライフハック本です。
発達障害があると、どうしてもコツコツ物事に取り組めなかったり、勉強を始めてもうまく集中できなかったりすることが多いです。そんなあるあるな困りごとへの対処法が具体的に載っている本です。
日本版 WISC-Ⅳによる発達障害のアセスメント
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者でWAIS-Ⅳを受けた人 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD |
著者 | 上野 一彦 松田 修 小林 玄 木下 智子 |
著者略歴 | 専門家 |
発達障害と診断される場面で、IQを図る知能検査(WAIS-ⅣもしくはWAISーⅢ)を受けることになります。(病院によっては、診断前だったり、受けないこともある)
IQテストを受けたあと、心理士さんから結果について説明を受けますが、その理解を深めるために参考になる本です。
WISC-Ⅳの本なので、対象は子どもですが、WAISーⅣの各IQ(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度)の見方にも参考になります。
専門書のため難しいですが、実例が具体的かつ豊富なのでおすすめです。
僕は知覚推理が弱いのですが、この本を読んで、自分の苦手な部分がはっきりと分かりました。

発達障害サバイバルガイド
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者 |
おすすめの対象 | ADHD、ADHDを伴うASD |
著者 | 借金玉 |
著者略歴 | ADHD当事者、起業家、作家 |
発達障害による困りごとを解消するためのライフハック本。ADHD当事者が書いているため、困りごとが具体的です。困りごとへの考え方や乗り越え方も具体的かつ分かりやすく、参考になることが多いです。読みやすく、面白いので、誰にでもおすすめできる本。
ADHDの困りごとを改善するために参考になった本
大人の発達障害の中でもADHDと診断されたとき。できるのは、コンサータやストラテラなどの投薬のみです。投薬をして仕事や生活での困難がなくなればいいのですが、そうはいかないケースがほとんどです。
ADHDの場合、特性と困りごとへの付き合い方の本がたくさん出ています。その本を参考にしていくことで徐々に生活を改善していくことができます。
ということで、ADHDの特性とうまく付き合うためにおすすめの本を紹介します。
ちなみに、発達障害はスペクトラムなのでASDの方でも診断は降りなくてもADHDの傾向を持っていることが多いです。ASDで不注意や衝動性などのADHD傾向に悩みを持ってる方にもおすすめの本です。
ハーバード式 大人のADHDパーフェクトガイド
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | ADHDの新社会人、ADHDで社会生活に困難がある人 |
おすすめの対象 | ADHD、ADHDを伴うASD |
著者 | |
著者略歴 | ハーバード大学のADHD専門家 |
ハーバード、オクスフォードと名のつく本は、大体がうさんくさいです。
「ハーバード式 大人のADHDパーフェクトガイド」もタイトルからして、うさんくさいのですが、中身はしっかりしています。
海外の本のため、文章が分かりにくいのが難点ですが、書いている内容は素晴らしいです。というか、ADHD対策系の本では、これがオーソドックスで最良なものだと思います。
ADHDの主な症状、衝動性への対処法、頭の中で言葉がどんどん出てくるポップコーン現象、集中する環境の作り方などADHDの困りごとへの対処方法が網羅されています。
個人的には、完璧主義を目指さない、適した環境で生きていくなどのマインドの持ち方の部分が一番参考になりました。人生の早い段階で出会っていたかったと思う本ですね。
2015年発行のため、年月は経っていますが、ADHDの家に1冊置いておきたい本です。
マンガでわかる 大人のADHDコントロールガイド
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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おすすめしたい人 | ADHDの新社会人、ADHDで社会生活に困難がある人 |
おすすめの対象 | ADHD、ADHDを伴うASD |
著者 | 福西勇夫(監修) 福西朱美(著者) |
著者略歴 | 精神科医、うつやADHDなどの本を多数発行 |
「マンガでわかる 大人のADHDコントロールガイド」は、前半部が、ADHDの特性と困りごとの説明、後半部が困りごとへの対処方法が載っている本です。
ADHDといっても、困りごとは人それぞれだと思います。片づけが全くできない僕みたいなADHDもいれば、片づけのできるADHDもいますし、遅刻の多いADHDもいれば、遅刻はしないという僕みたいなADHDもいます。
この本は、ADHDが困りやすそうなトピックを広く取り上げ、マンガと文章で解説しています。
例えば、遅刻しそうなら、準備にかかる時間を測って、それを元に行動ルーティーンを決め、その通りに行動することで、出発の時間を守るようにするなど。
参考になることが多かった1冊です。
「片づけられない」を諦めない!
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者で家をゴミ屋敷にしてしまう人 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD |
著者 | 西原 三葉 |
著者略歴 | ADHD当事者、整理収納アドバイザー |
大雑把にわける、床に物を置かないようにするなど、基本的な整理の原則を教えてくれます。
特に役に立ったのが、洗濯物をたたむのが苦手なら、必要最低限をハンガーに吊るして、下着類はボックスに放り込むという方法。
僕の場合、これをきっかけに、下着は家族分も含めてボックスに放り込むようにしました
実際の整理方法について実例をあげて説明しているので読みやすいです。
発達障害の当事者・家族が書いたエッセイ・自伝
大人の発達障害を診断されたときに、参考になるのが他の当事者の生活。特性を抱えてどんな人生を送って、どこでつまづいて、どう生活に立ち向かっていったのか。
これからの人生に悩んだときに、勇気づけられたり、「ひとりじゃないんだ」とホッとできる本を紹介します。Twitterやnoteで活動している人が多いです。
みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者、発達障害の見えてる世界を知りたい方 |
おすすめの対象 | ASD、ADHD |
著者 | 横道 誠 |
著者略歴 | 文学研究者、当事者 |
この本では、ASD当事者がどういう風に世界を見てきたか、文学・芸術を引用しながら分かりやすく伝えてくれています。
ASDの見えてる世界は、ADHDや健常者と大きく違うことが多いのだけど、この本を読むとぼんやりとASDの世界観のイメージを思い浮かべることができる。
もちろん人によって見えてる世界は違うので、「ASDはこうだ」と一概には言えないので注意が必要ですが、ASDの方を理解する上で参考になることが多い。
本としても非常に面白いのでおすすめの1冊。
されど愛しきお妻様 「大人の発達障害」の妻と「脳が壊れた」僕の18年間
おすすめ度 | ★★★★★ |
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おすすめしたい人 | 発達障害当事者、発達障害のパートナーがいる方 |
おすすめの対象 | ADHD、ASD |
著者 | 鈴木大介 |
著者略歴 | 作家、ルポライター、高次脳機能障害当事者 |
ルポライターで41歳で高次脳機能障害を患った鈴木大介氏による著作。
発達障害の妻との生活が描かれているエッセイ。
高次脳障害を患ったことで、発達障害である妻がどんな世界で暮らしているのか、困難があるのか理解できた、この世は脳機能障害のある人にとって困難が多い、ということがユーモアを交えながら書かれています。
ルポライターで専門知識が深く、元々の健常者ということもあって、発達障害の特性の表現の仕方が分かりやすいです。発達障害の当事者が、健常者の方へ説明するときにも参考になると思います。
まとめ
これまで読んできた発達障害の本の中で、おすすめな本を挙げてきました。
現実の生活をよくするために、参考になれば幸いです。
https://kanmasukamasu.com/adhdawareness5
https://kanmasukamasu.com/hattatsu_interview1

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