30歳を超えてADHDが発覚してから、ストラテラという薬を飲むようになりました。

副作用もあるので徐々に投薬量を増やしているのですが、90日経ったいま注意機能の改善を実感しています。
どんな効果があったのか、個人的な体験談ですが書いていこうと思います。
僕は40mg 2週間 →80mg 1ヵ月 →120mgと投薬量を増やしました。
ADHDの注意機能について
ADHDの特性のひとつとして、「不注意」があります。
世間一般的には忘れものや書類の誤字脱字が「不注意」とされています。
ただ、ADHDの「不注意」はとある対象に注意を向け続けることができない、もしくは注意を引きはがすことができないことだと思います。
具体的に言うと、勝手に意識が引きはがされたり、勝手に意識がロックされたりする現象です。
シューティングゲームに例えると、ロックオン機能が正常に働かないような状態ですね。
目の前のゾンビをロックオンしていたのにいつのまにか遠くのゾンビにロックオンされたり、その遠くのゾンビへのロックオンが引きはがせなくなる感じです。
ロックオン機能が働かないゲームなんて完全にバグですが、ADHDの頭でも同様のバグが発生しています。
このロックオン機能のバグですが、やっかいなのが目に見えるものだけではなく自分の感情にも働いてしまうんですよね。
楽しいことであれば問題ないんですが、怒られた時に嫌な気分を味わうとなかなか嫌な気分から意識を引きはがせなくなります。
特に職場ではミスしまくりで怒られまくるので、感情へのロックが発生すると仕事のパフォーマンスがガクッと下がります。マジで厄介です。
ストラテラを服用して90日経つとロックオン機能が改善された。
ストラテラを服用するようになって徐々にロックオン機能が改善されました。
何かに取りかかる時って、2つの処理が発生します。
- 今の仕事を止める
- 新しい仕事に取りかかる
ここでは①今の仕事から意識を切り離す、②新しい仕事に意識を向けるという2つの意識の処理が発生しています。
ロックオン機能がバグった状態だと、この2つの処理がとてつもなく大変です。精神的な負荷も半端なければ、スピーディーな切替もできません。
ただ、薬を服用して90日経つ頃には、意識のロックオン機能が改善されてました。
仕事の途中で何かを頼まれてもスッと嫌な気持ちにならずに取り組めるようになりました。
もっと驚きだったのが、怒られた時の感情の切り替えがスムーズになったことです。
いちど発生した感情に囚われすぎないようになりました。
ミスが多く怒られがちな自分としては、この感情に囚われすぎない効能は思った以上に大きかったです。
個人的な能力までは上がらない
仕事に取りかかることはできるようになったのですが、残念ながら事務処理能力までは上がりませんでした。
得意・不得意はADHDの中でも分かれますが、僕の場合、取りかかるべきタスクに対して、分解・整理して処理するのに時間がかかります。
この処理能力が高いと事務仕事がはかどるのですが、薬で改善されることはありませんでした。ちょっと期待していただけに残念です。
この点は何かしらの工夫を自分でやっていくしかないと思います。これから考えていくしかありません。
薬の副作用について
個人的にはストラテラを飲んで享受できているメリットは大きいです。
でも、ストラテラは人を選ぶ薬だと思います。
まず、飲みはじめの時に、とてつもない落ち込み感が発生します。
僕の場合は1ヵ月以上続きました。仕事から帰る車の中で涙が自然に出たりしたので、まあまあやばい状態だったのかもしれません。
もし、適応障害やうつ病の状態でストラテラを飲むと、死にたい気持ちが強くなるんじゃないかなと思います。
あとは、感情がフラットになりすぎます。
明確な自覚があるのですが、喜怒哀楽の感情は薄れて、好奇心も薄れました。
個人的には問題ないですし、大多数の人にとっても問題ないと思いますが、クリエイター系の職種の人にはかなりのデメリットになるんじゃないかなと思います。おそらく発想が飛んだり、アイデアが出にくくなると思われます。
まとめ
薬を飲み始めた時は「頭が静かになるな」くらいの感想でしたが、飲み続けることで明確な効き目が発生しました。
特に仕事の時の意識の切替に効いてくれたのは期待以上です。かなり仕事に取り組みやすくなりました。
もしADHDかもと悩んでいる方がいたら病院で薬を貰うことをおすすめします。薬の合う合わないはありますが、享受できるメリットは大きいです。


